イギリスの素敵なホテルやマナーハウス、ティールームのアフタヌーンティーについて、英国在住の当協会のアドバイザー「佐藤 昌子」さんにレポートしてもらうコーナーです。
UK Report No.3 Town House Kensington
在英フランス人が多く住んでいる事でも有名なお洒落でポッシュなエリア・サウスケンジントンにある白亜のジョージアン様式のホテル「Town House Kensington」。
昨年まで、2年に渡って話題となった「美女と野獣」をテーマにしたアフタヌーンティーが今年の春から一新され、ロンドンのランドマークを楽しむ事の出来る「ロンドンランドマークスアフタヌーンティー」となりました。
ロンドンと言えば、このアイコン!という誰もがわかるロンドン名物がモチーフのスイーツを楽しめるとあって、早速行って参りました。
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モダンとクラシカルが融合したホテル内装は、こじんまりとしたアットホームな雰囲気でありながら、ハイセンスな居心地の良さが感じられます。

まずは、イギリスのアフタヌーンティーには珍しくこちらのアミューズからスタート。

写真、一番上からステーキ&ロンドンエールパイ、右手側スティルトンチーズとブロッコリーのキッシュ、
左手側クラブケーキ・タルタルソースケッパー。
ミニサイズのアミューズがどれも美味しくてお紅茶だけでなくお酒にも合いそうな感じでした。
そしてこちらがお目当ての「London Landmarks Afternoontea」
今やビックベンに続き、ロンドンの象徴ともなっているロンドン・アイをかたどった3段トレイとともに供されます。

一番上の段に、サンドウィッチなどのセイボリー、二段目にロンドンを象徴する観光名所のアイコンをかたどったスイーツたち。
そして一番下の段にスコーンという並びになっておりました。
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サンドウィッチは、スモークサーモン、コロネーションチキン、エッグ&クレスロール、マリネされたキュウリといたってオーソドックスなラインナップ。
そして、スコーンはプレーンタイプのものと干しぶどうの入ったタイプの2種類。こちらに苺ジャムとクロテッドクリームが付きます。

そしてこのアフタヌーンティーの何といっても一番のメインがこちら!
ロンドンの観光地を一気に廻った感覚になるロンドンを象徴するアイコン的ランドマークたちです。

左からビックベン(レモンカードタルト)、ガーキン(ホワイトチョコとダークチョコのガナッシュ)、御馴染み赤の電話ボックス(ルバーブのムース)、シャード(キャロットケーキ)思わず食べるのがもったいなくなってしまう可愛いさです。
そしてもう一つ嬉しいのがお土産に戴けるこちらの可愛いロンドンマップ。観光の記念にもなりそうですよね。

ここでアフタヌーンティーを楽しんだ後に、実際の建物を巡ってみるのも楽しいかも知れません。(*ビックベンは現在工事改装中となっております。)
London Landmarks Afternoon Tea
Town House Kensington
109-113 Queen's Gate, London SW7 5LP
https://townhousekensington.com/london-landmarks-afternoon-tea/
UK Report No.2 Hanbury Manor Marriot Hotel
イギリスの良さはカントリーサイドにあり!
在英15年を迎え、この国で暮らせば暮らすほどに、そう感じるようになってきました。
刺激的で、絶えず新しい何かがあるロンドンももちろん魅力的ですが、イギリスのカントリーサイドは、美しい村が沢山あります。
アフタヌーンティーに関しましても、カントリーサイドのマナーハウス系ホテルでは、ロンドンの5つ星ホテルとは違う趣を楽しめます。特に、最近ではティーフーズのクオリティも上がってきました。
今回は、比較的アクセスの良いロンドンとは隣り合わせにあるハートフォードシャーにあるマナーハウス系ホテルのアフタヌーンティーをご紹介したいと思います。
「Hanbury Manor Marriot Hotel」
https://www.marriott.com/hotels/travel/stngs-hanbury-manor-marriott-hotel-and-country-club/
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広大な敷地にそびえたつ美しいホテルはカントリーサイドならではの趣です。
エントランスにたどり着くまでのドライブウェイのアプローチは、これから体験するアフタヌーンティーへのときめきと期待感を高めてくれます。
ホテルのインテリアはジャコビアン様式の重厚な趣。思わず背筋がピンと伸びるような、歴史の重みを感じます。
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アフタヌーンティーを楽しめるエリアは、4ルームに分かれていて、エントランスすぐに重厚ながらゴージャスな部屋、ライブラリーと呼ばれるグリーンの壁紙と本棚がしっとりとした雰囲気を生み出す部屋、

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高い白い天井と大きなシャンデリアと大きな窓が素敵なお部屋と、お庭が一望できる明るい窓とドレープカーテンが美しい開放的なお部屋です(私たちはこちらの部屋に通されました)。どの部屋もあまりにも素敵なのですべて体験してみたいです。

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この日は窓際の一番いい席に通して頂けました。そして、アフタヌーンティーがこちら。

サンドウィッチはキュウリのサンドウィッチや、ハム、スモークサーモン、コロネーションチキンなど奇をてらった物ではなく
王道のサンドウィッチでした。スコーンは見事に狼の口が出来た外サクサクの中しっとり系スコーン。冷めないようにおくるみにくるまれて供されます。スコーンは温かい状態でいただきたいので嬉しいですね。

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そしてスウィーツ!ひと昔前は、カントリーサイドのアフタヌーンティーと言えば、イギリスらしいどっしりとした焼き菓子中心だったのが、ここ10年の間に、こんな風にフレンチ菓子のように軽い食感のスウィーツも出されるようになりました
紅茶・サンドウィッチのお代わりは自由で、スタッフのサービスも非常に行き届いておりました。
また、この日は、実は私のお誕生日だったのでメッセージプレートも用意してくださいました。イギリスをはじめヨーロッパでは誕生日をとても大切な日として扱ってくださいます。
もちろん食べきれなかったスイーツやスコーンはお土産用にボックスに入れてくれますので、ぜひスタッフの方に声をかけてみて下さいね。
アフタヌーンティーを楽しめるエリアは、4ルームに分かれていて、エントランスすぐに重厚ながらゴージャスな部屋、ライブラリーと呼ばれるグリーンの壁紙と本棚がしっとりとした雰囲気を生み出す部屋、

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そして、マナーハウスのいいところはもう一つ。
アフタヌーンティーを楽しんだ後は広大なお庭探索も楽しめるところです。
是非ロンドンにお越しの際は一度足を延ばしてみて下さい。
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UK Report No.1 マンダリンオリエンタル ハイドパーク
「マンダリンオリエンタル ハイドパークホテル」
https://www.mandarinoriental.com/london/hyde-park/fine-dining/tea-rooms/the-rosebery
第1回目にイギリスからご紹介するのは、ロンドン一の高級エリアでハロッズがある事でも知られているナイツブリッジにそびえたつエドワード様式の美しい5つ星ホテル「マンダリンオリエンタル」のアフタヌーンティーです。
マンダリンオリエンタルは、もともと1889年に「ジェントルマンクラブ」として建てられましたが1899年に火事に遭い、のちの1902年に「ハイドパークホテル」として再オープンされました。1996年に現在のマンダリンオリエンタルに買収され、昨年6月に2017年から始まったリフォームが終わり再オープンしたなんと1週間後に不幸にも火事に見舞われ、昨年の12月にやっと再オープンする事が出来ました。(高級エリア・ナイツブリッジ駅すぐそばにそびえたつ美しいビルディングがマンダリンオリエンタル ハイドパークホテルです。)
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さて、今回日英アフタヌーンティー協会の第一回目のUK Reportにこちらのホテルを選んだのは、在英15年の著者が一番のおススメアフタヌーンティーだからです。
アフタヌーンティーの味の良さはもちろんの事、何より特筆すべきはそのホスピタリティです。
もともとアフタヌーンティーは、その時間と空間を楽しむ社交の場ですが、まさしくマンダリンオリエンタルでのアフタヌーンティーは、スタッフが絶えず居心地のいい空間づくりに努めている事がわかります。
ホテルのエントランスを開けるとこんな素敵なロビーが待ち構えております。季節ごとに変わるフラワーアレンジメントも必見です。

アフタヌーンティーが楽しめるのは、ホテルエントランスを入って左手口にある「The Rosebery」。高い天井と、クラシカルとコンテンポラリーが融合した美しいインテリアにまずはウットリします。
行く度にメニューが変わっているにも楽しみの一つです。今回はトラディショナルアフタヌーンティーという基本のメニューの他に、
①シャンパン付
②ワインとアフタヌーンティーのマリアージュ
③ビールとアフタヌーンティーのマリアージュ
④日本酒とアフタヌーンティーのマリアージュ
と言った具合に紅茶だけでなくお酒とも一緒に楽しめるメニューが増えておりました。この日は、大変珍しいビールとアフタヌーンティーのマリアージュが楽しめるメニューをチョイスしてみました。
ちなみに、マンダリンオリエンタルではイギリスでは珍しいおしぼりのサービスが・・・。さすが、アジア系のホテルだけありますね。

また、こちらで使われているこの素敵なティーセットは日本のNarumi製です。
紅茶は東インド会社の物で、種類も豊富で日本茶の取り扱いもあります。基本銘柄替えOKでお代わり自由です。(*メニュー上supplementと書かれているものは別料金がかかりますのでご注意を。)

そして、著者がロンドン一美味しいと思うサンドウィッチがこちら。
☆チキンとコーンと椎茸
☆ブラックトリュフとコーンウォール産卵
☆スパイシーツナ・わさびとわかめ
☆サーモンと照焼アスパラガスとゴマ
☆カニとわさびトビッコ、クレイフィッシュに味噌と柚子
☆フォアグラ、鴨のコンフィ、さくらんぼうのピクルス
と言った具合にかなり日本食フュージョンされた具材となっておりました。(上に乗っているのは刻み海苔・・・)
一口サイズで食べれて、また具材も毎回手の込んだ物が多いので、いくらでも食べれてしまいます。こちらのサンドウィッチもお代わり自由となっています。
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スコーンはこんな風に鳥かごのような2段トレイで持ってきてくれます。これがとても可愛いくてテンションがあがります。
スコーンのタイプとしては、パン生地のような柔らかいタイプで塩気が強いタイプです。付け合わせには、デボン州のクロテッドクリームに、苺ジャム、ローズペタルゼリー、レモンカードになります。こちらもお代わり自由です。
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ちなみに、今回はビールとのマリアージュのアフタヌーンティーでしたが、それぞれ、サンドウィッチ、スコーン、スウィーツに合うビールをサーブしてくれました。
なかなかここまでこだわっているアフタヌーンティーはあまりないかもしれないですね。
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のんびりくつろぎながら、なんと4時間以上アフタヌーンティーを楽しみました。その間、何度もお茶を替えてくれたり、笑顔で対応してくださり心地よいホスピタリティーを存分に味わいました。マンダリンオリエンタルでは、いつも居心地よく過ごさせてもらっております。
お値段は、サービスチャージも入れると£80程と決してお安くはありませんが、空間・味・立地・ホスピタリティなどを総合して他の5つ星ホテルのアフタヌーンティーと比べても群を抜いて満足いくアフタヌーンティーをご体験いただけると思います。

佐藤 昌子
日本で10数年商社勤務の傍、町田ひろこ氏に師事しインテリアコーティネートを学び数々の賞を受賞。その後、夫の仕事の関係でイギリスに渡英。 渡英後、堀江千秋氏よりテーブルコーティネートを学び、習い事サロン「Grace Garden ~雅園~」をビジネスパートナーと共同開催。 2014年より、空間コーディネイト及びお料理プレゼンテーション&オーガナイズ術のアイデアを提案する「Atelier Curious March」を自宅にてスタート。また、イギリスの良さを伝えるべく”イギリスをとことん楽しもう”のFBコミュニティも運営。現在は「英国式おもてなし空間コンサルタント」を主宰。
【英国式おもてなし空間コンサルタント】
インテリアとテーブルコーディネイトを統一した空間コーディネイトのセンスアップ術を自宅サロンビジネスをされている方を対象にオンラインにてコンサルタント。
HP:https://curiousmarch.themedia.jp/